ずっと気になっていた「女性用風俗」。
けれど、正直怖かった。知らない男性に体を委ねるなんて、本当に大丈夫なのだろうかと。
それでも、ひとりで抱えていた「触れられたい」という気持ちを無視できなくなり、勇気を出して予約した。
待ち合わせの瞬間。
目が合ったセラピストの人は、思っていたより落ち着いた雰囲気で、礼儀正しく頭を下げてくれる。
「今日はリラックスできる時間にしましょうね」
その一言で、心の緊張が少し解けた。
部屋に入り、軽く会話をしながらこちらの要望を丁寧に聞かれる。
「強さや触れ方で嫌なことがあれば、すぐに言ってくださいね」
その気遣いに安心しつつも、心臓の鼓動が速くなる。
ベッドに横たわり、最初は背中や肩をほぐされる。
温かい手が肌を滑るたびに、体の奥の力が抜けていく。
「すごく張ってますね、頑張りすぎじゃないですか?」
何気ない言葉なのに、なぜか胸に響き、思わず「そうかもしれません」と笑ってしまった。
やがて指先は、普段誰にも触れられない場所へと移っていく。
恥ずかしさで体がこわばるが、彼はすぐに気づき、
「大丈夫、ゆっくりでいいですよ」
と声をかけてくれる。
その優しさに、少しずつ自分を預けていけるようになる。
触れられるたびに、羞恥心と心地よさが入り混じり、呼吸が乱れていく。
「気持ちいいですか?」と囁かれると、うまく答えられず、ただ頷くしかなかった。
不思議なのは、身体の反応以上に、“誰かに受け入れられている” という安心感が胸をいっぱいにしていたこと。
終わったあと、髪を撫でられながら「すごく頑張ってますね」と言われた瞬間、涙が出そうになった。
性的な満足だけじゃなく、心まで満たされていることに気づき、
「来てよかった」と心から思った。