最初は背中から始まった。
オイルを温めて手に馴染ませ、肩から背中へ、丁寧に圧をかけていく。
張り詰めていた筋肉がほどけていく心地よさに、自然と呼吸が深くなる。
次に腰、そして太ももへ。
脚の付け根近くを撫でられると、リラックスの延長だった感覚が、少しずつ「別の気持ちよさ」に変わっていく。
恥ずかしさに体が固くなるが、
「ここはすごく疲れが溜まりやすいんですよ」
と落ち着いた声で言われ、安心して身を委ねてしまった。
仰向けになると、胸元やお腹に手が置かれる。
優しく円を描くようなタッチに、肌が熱を帯びる。
胸のふくらみを包む手は決して乱暴ではなく、まるで「大切に扱われている」と思わせるほど丁寧。
下腹部へと指が滑り込んだ瞬間、息が止まる。
繊細に、しかし迷いのない動き。
触れられるたびに、腰が勝手に浮き上がってしまう。
「力を抜いて、大丈夫」
その声が、緊張と快感を同時に押し広げる。
何度も同じリズムで撫でられ、時に速度や強さが変えられる。
小さな刺激が積み重なって大きな波になり、
ついに全身が震えるようなクライマックスに達した。
けれど、彼の手は止まらない。
余韻を撫でるように続けられたタッチは、すぐに次の波を呼び起こす。
まるで潮が何度も打ち寄せるように、快感が繰り返し押し寄せ、言葉にならない声がこぼれる。
最後に彼はタオルで丁寧にオイルを拭き取り、髪を撫でながら「お疲れさまでした」と微笑んだ。
全身が脱力し、体も心も同じくらい満たされているのを感じながら、ベッドに沈み込むしかなかった。
