初めて来たDM…胸が震えた夜
スマホが震えた。
通知の「1」の数字を見た瞬間、胸が詰まった。
DMだ。僕宛ての、初めてのDMだ。
指が震える。
開くと、短い一文。
『初めまして。プロフ見ました。やっとDMおくれた。』
それだけで、目の奥が熱くなった。
やっとだ。やっと僕を見てくれた人がいたんだ。
返事を打つ指がもどかしい。変に堅くならないように、でも必死さがバレないように。
『初めまして。メッセージありがとうございます』
打っては消し、打っては消し、何度もやり直した。
でも、そのあとが続かない。
「どう返せばいい?」「いきなり施術の話は重いよな…?」
頭の中でシミュレーションを繰り返す。
結局、送ったのは当たり障りのない一文。
『いつがご希望ですか?』
送信ボタンを押した瞬間、心臓がバクバク鳴った。
返事は…来なかった。
夜が更けても、既読はつかない。
もしかして警戒されてしまったのかな?
あの短い一文が、僕の最初で最後のチャンスだったんだろうか。
