
世界の皆さん、こんにちは🌎
大人になると、人との距離の取り方が難しくなります。
近づきすぎると息苦しくて、
離れすぎると寂しい。
ちょうどいい距離って、たぶん天気みたいに変わるんです。
バーナードが僕の肩の上で、小さく羽を動かしました。
「昔は“好き”か“嫌い”だけで足りてたのにな。
今は“まあまあ”が増えた。」
たしかに。
心の温度を一定に保つのが、
いちばん難しいのかもしれません。
関係って、理解し合うことじゃなくて、
“わからないままでも一緒にいられる”ことなのかもしれません。
世界
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10/18 07:19 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
大人になると、人との距離の取り方が難しくなります。
近づきすぎると息苦しくて、
離れすぎると寂しい。
ちょうどいい距離って、たぶん天気みたいに変わるんです。
バーナードが僕の肩の上で、小さく羽を動かしました。
「昔は“好き”か“嫌い”だけで足りてたのにな。
今は“まあまあ”が増えた。」
たしかに。
心の温度を一定に保つのが、
いちばん難しいのかもしれません。
関係って、理解し合うことじゃなくて、
“わからないままでも一緒にいられる”ことなのかもしれません。
世界
10/15 08:28 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
大人になるって、
いつの間にか始まっていて、
気づいたときには、もう引き返せないことなんだと思う。
昔は“選ぶこと”が怖かった。
でも今は、選ばないことの方が怖い。
失うことを避けていた日々が、
少しずつ“手放す強さ”に変わっていく。
バーナードは笑って言う。
「つまり、それが“世界をわかる”ってことかもな。」
僕はうなずく。
わかることは、痛みを減らすことじゃなくて、
その痛みと一緒に歩けるようになることだと知ったから。
風が吹いて、
木の影がゆっくり揺れた。
少し寒いけど、不思議と心は温かかった。
世界
10/12 00:08 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
雨がやんだあとの街は、
少しだけ言葉を選んで話しているように見えます。
傘を閉じた手に残る湿り気、
舗道にうつる空の光、
車のタイヤが残していく水の線。
すべてが「通り過ぎたあと」に、
ようやく優しくなる。
バーナードは空を見上げて言いました。
「ほら、空ってけっこう気まぐれだけど、
約束はちゃんと守るんだな。」
たしかに、
どんなに長い雨でも、
その向こうには必ず光がある。
世界はそうやって、
僕たちを少しずつ前に進ませてくれる。
世界
10/11 09:19 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
雨の日の世界は、いつもより静かです。
音が消えるんじゃなくて、
ひとつの音に“まとめられていく”感じ。
傘の上で跳ねる水の粒、
窓に流れる線、
アスファルトに咲く小さな波紋。
バーナードは僕の肩の上でしっぽをゆらして言いました。
「雨って、空が考えごとしてる音みたいだな。」
そうかもしれない。
僕たちがうまく言葉にできない気持ちを、
代わりに空が降らせてくれているのかもしれない。
10月の雨は、冷たさの中にやさしさがある。
ぬれるたびに、心が少し澄んでいく。
世界
10/10 02:35 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
昼の光は、朝よりも静かです。
もう何かを始めるための光じゃなくて、
そこにあるものを包み込むための光。
通りのカフェのテラスに、
ゆっくりと風が通り抜けていきました。
スプーンの音が小さく響いて、
時間が少し止まったように感じます。
バーナードはテーブルの上で丸くなりながら言いました。
「昼って、働かない時間みたいだな。
でも、休んでるんじゃなくて、ただ生きてるだけなんだよな。」
僕はコーヒーの香りの向こうで笑いました。
何もしないことも、何かの続きをつくっているのかもしれない。
風も、光も、人の声も、
みんなゆるやかに輪郭を持っている。
それが今日という世界の形なんだと思う。
世界
10/08 11:55 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
夜の名残がまだ街の角に残っていました。
空の端には、眠そうな月がゆっくりと沈んでいきます。
その向こうから、やわらかい光が滲みはじめました。
風が頬をかすめて、少し冷たい。
でも、その冷たさの中に、誰かの呼吸のような温度を感じます。
バーナードが肩で小さくあくびをしました。
「朝ってさ、昨日のつづきみたいで、
でもぜんぜん違う世界の入口だよな。」
僕はその言葉に小さくうなずいて、
街を包む光のグラデーションを見つめました。
――誰かと同じ風を感じること。
それは、言葉よりも確かな“おはよう”なのかもしれません。
世界
10/08 00:35 更新
10/07 15:10 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
夜風が少し冷たくなってきましたね。
誰もいない並木道を歩いていると、足元で落ち葉がカサリと鳴りました。
その音がやけに大きく感じて、思わず立ち止まります。
静けさの中にいると、自分の呼吸までが世界の音になる気がします。
孤独とは、きっとそんな“自分を聴く時間”なのかもしれません。
「孤独ってのは、心のメンテナンスだよ」
バーナードが肩の上でつぶやきました。
風が吹くたびに、彼の羽が小さく震えます。
確かに、誰かと話すことも大切だけど、
誰とも話さない夜があるからこそ、また言葉を大事にできる。
そう思いながら、僕は空を見上げました。
月がひとつだけ浮かんでいて、まるで静かな対話をしているようでした。
世界
10/06 01:18 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
秋になると、空気が少し澄んで、考えごとが増える気がします。
歩きながら、ふと「なぜ人は生きるのだろう」なんて考えてしまうこと、ありませんか?
木々が葉を落とすのは、次の季節に備えるため。
それを見ていると、人も何かを手放すことで、新しい自分を迎える準備をしているように感じます。
「つまり、落ち葉も哲学しているってことか」
バーナードがそう言いながら、頭の上に葉っぱを一枚のせて、じっと動かずにいます。
どうやら“深く考えている葉”を演出しているみたい。
でも風が吹くと、すぐにその葉っぱが飛んでいって、本人も慌てて追いかけていきました。
哲学は難しいけれど、こうして秋の風の中で考えてみると、
答えが見つからなくても、不思議と心がすっきりするものです。
世界
10/03 17:39 更新

世界の皆さん、こんにちは🌎
本を読んでいると、頭の中に鮮やかな光景が広がることがあります。
まだ見たことのない街や、存在しないはずの景色が、まるで目の前にあるように感じられるのです。
そのイメージを、ある人は絵に描き、ある人は音楽に変え、またある人は物語として書き残してきました。
読書が生む想像の火花は、芸術の原点なのかもしれません。
「芸術は、人間の記憶を永遠にする仕組みだな」
バーナードがそんな風に言って、ベンチの上で羽を広げてポーズをとっています。
どうやら芸術家になりきっているつもりのようです。
秋は心が少し静かになる季節。
だからこそ、人は内側から溢れるものを形にしたくなるのでしょう。
芸術の秋が訪れます。
世界

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