夜の帳が静かに降りてきて、
ふと見上げた空に、お星様がひとつ、
ひっそりと顔を覗かせていた。
まるで誰かに気づいてほしいみたいに、
こっそりと、でも確かに輝いてる。
「ほら」って、誰かの声が風に混じって聞こえた気がした。
「お星様、覗いてるよ」って。
その言葉に目を細めて、私は思い出す。
笑うときの、あの目元。
まるで夜空の星が瞬くような、
柔らかくて、温かくて、
見ているだけで心がほぐれていく、
そんな笑顔。
お星様の光が、どこかそれに似ていたから、
私は思わず呟いた。
「うん、ほんとだ。笑顔に似てるね」って。
届くはずもない夜空へ、
それでも願いを込めて言葉を放つ。
今日も優しく笑っていますように。
遠く離れていても、
その笑顔が誰かを照らしていますように。
星はまだ、黙って見つめている。
きっと、私の心の奥まで覗いてるんだ。
寂しさも、あたたかさも、
全部見透かして、そっと寄り添ってくれてるんだ。
こんなふうに、今日もまたひとつ
面影を夜空に見つけて、
日記のページに綴ってみた。
静かな夜の片隅で、星に想いながら。
