蒸し暑い夏の夜
帰り道、ふと空を見上げたら、淡い夕焼けの向こうにひときわ輝く星がひとつ。
あの星が降る丘で、誰かの心に寄り添えたら——そんな思いで、僕はセラピストを続けている。
40代、50代になってくると、男性から見られることよりも、「誰かの役に立っているか」「必要とされているか」が心の軸になってくる気がする。
セラピストとして触れる時間は、身体だけじゃなく、その人の心に静かに寄り添うためのもの。
日々、疲れや不安を抱えている女性たちにとって、私はほんのひとときの避難場所のような存在でいたい。
「また会いたい」と思ってもらえることは、光栄であり、責任でもある。
あなたの心に触れるその瞬間、私はこの社会の喧騒から少しだけ外れた静かな場所で、ただひとりの味方でいようと思うんだ。
また、あの星が降る丘で会えますようにってね。
