強がるのが上手な人ほど、
本当は誰よりも、ぬくもりの入り口を探してる。
「甘えられる人がいるの、ちょっと羨ましい」
そんなふうに笑った君の横、
静かに触れた指先に、
言葉より先に、心が揺れた。
君の目がふっと揺れるたび、
強がってるその裏側に、
隠れた温かさが見え隠れするのを感じた。
代わりに紡がれたのは、
僕の名を何度もなぞるような甘い吐息。
君が強がっても、
その裏には誰にも見せたくない部分がある。
でも、僕にはそれが分かる。
触れることで、少しずつその壁を溶かしていく。
「もう誰にも甘えられない」
それでも、心の中には灯をともしたいと思っている君。
そんな君を、僕は待っていた。
ここで、ずっと待っていた。
恋を告げて命は輝いてた。
花が咲き舞って、君の頬が色づいていく。
僕は、君のその心の温もりに触れたくて、
また、この場所で待っている。
