とうとうこのラーメンについて書く日が来てしまった。私の中で“禁断の一杯”と呼んでいる、そう!天下一品のラーメン。あまりにも好きすぎて、意を決して月に一度だけ、と決めている。(多分)だが、毎月その一日が近づくと、心はざわつき、指先が震えるほどの期待感に包まれる。
天下一品の誕生は1971年、京都・北白川。創業者の木村勉さんが、小さな屋台から始めたその一杯は、今や全国にファンを持つ「中毒性の高い名作」として語り継がれている。
最大の特徴は、唯一無二の「こってりスープ」。鶏ガラと大量の野菜を何時間もかけて炊き上げたそのスープは、もはやラーメンの枠を超えた“飲む濃厚ポタージュ”だ。粘度、香り、舌ざわり、すべてが濃密でありながら、不思議としつこくない。唇はベタベタするけど。完飲してしまった後の罪悪感すら、幸福感に変えてしまう食べ物。それが日天下一品のラーメンなのだ。
「また食べたい。でも我慢しなければ」——この葛藤も含めて、天一は私の生活のスパイスであり、静かな情熱である。
来月のその一杯に思いを馳せて、昨晩カレンダーに印をつけた。
